妊娠期の体重増加
妊娠期の体重増加
日本は、主な先進国の中でも、低出生体重児の割合が高い状況にあります。小さく生まれる赤ちゃん(2500g未満)の割合は約10人に1人です。先進国中では突出して高い水準です。低出産体重児は、子育ての困難さや成人後の活習慣病のリスクが指摘されています。そこで2021年3月、妊娠中の体重増加指導の目安を見直し、従来の目安を撤回して新しい数値が提示されました。
妊娠前の体格 | BMI | 体重増加量指導の目安 |
---|---|---|
低体重 | 18.5未満 | 12~15㎏ |
普通体重 | 18.5以上25.0未満 | 10~13㎏ |
肥満(1度) | 25.0以上30未満 | 7~10㎏ |
肥満(2度以上) | 30以上 | 個別対応(上限5㎏までが目安) |
参照
- 「妊産婦のための食生活指針」改定の概要(2021年3月)
- 活力ある持続可能な社会の実現を目指す観点から、優先して取り組むべき栄養課題について ─厚生労働省
- 低出生体重児 保健指導マニュアル ─平成30年度子ども・子育て支援推進調査研究事業
「今回の目安の公表で、妊婦さんと出産に関わる医療関係者に最も伝えたいメッセージは、病気のない、BMI30未満の妊婦さんには『無理な体重制限は必要ない』ということ」と板倉教授は話す。
体重増加の目安数値を参考にしながら、無理のない食事、バランスのよい食事をとりましょう。間食をあわせて栄養補給する際、甘いお菓子は食べすぎないよう注意してください。手のひらサイズでの摂取量で約100kcalです。多くても200kcalまでにしましょう。